ナチュログ管理画面 キャンプ キャンプ 関東 アウトドア&フィッシングナチュラムアウトドア用品お買い得情報

2014年06月22日

テント&タープについて(8):選択の注意点

テント&タープについて篇の総括として、プロダクトチョイスのポイントを。

1. フレーム素材は重要です。原則アルミ合金(ジュラルミン)にすること。軽量で折れず剛性があり、しなる為に耐風性能面ではこれしかありません。安価なブランド、もしくはあの有名なミドリの「呼男」でも、下位モデルだとFRP素材ものもがありはっきり言ってオススメできません。強風時に折れてどうにもならなくなります。

2. フライシート材質はどこのメーカーもポリエステルだと思いますが、耐水圧と繊維の厚さというスペックがあります。「耐水圧」とは水の力を抑える性能数値でどれくらいの水圧に対して耐えられる防水性を持っているかを表します。これは1,500mm以上であれば問題ありません。次に繊維の厚さの「デニール」という化学繊維の糸の太さの単位(数値が大きいほど繊維が厚くなります)があります。通常、75dくらいのものが多く、普通のキャンプでは充分です。たまに210dなどもハイグレードのものがあります。210dくらいになると、引き裂き強度(耐風性能)と遮光性が高まり性能は上がりますが、繊維生地が厚いので重量が重くなり、梱包サイズが大きく携帯性が悪くなります。

3. フライシート加工には、テフロンもしくはPU撥水加工、UVカット加工などがあります。どちらもフライシート性能には必需機能なので、大抵のメーカーの商品で加工がなされていると思います。特に夏季に日差し対策の天幕として使われるヘキサタープやレクタタープ等、オープンタープの材質は210dで遮光加工がされているものが良いです。

4. 縫製とシームシール加工は重要です。いくら強度と耐水性能の高い素材を用いても、縫製部の処理が悪いと強度も耐水性能も台無しです。縫製はやはり高価で信頼性の高いメーカーのものが圧倒的に良い印象です。縫製が悪いと引っ張り強度や引き裂き強度に弱く、強風時などにトラブルが発生しかねません。また、縫製部の水漏れを防ぐために、縫製部全てに透明のアイロンテープのようなものを裏面から熱処理で張り付け、防水処理をしているのがシームシール加工です。この辺の作りこみや丁寧さも価格とメーカー信頼性にに比例するようです。

5. テントとフレーム形状において、耐風性能のテストを繰り返し、長年の設計ノウハウでこの耐風強度の高いフレームとテント形状、フライシートの作りこみがなされます。一般論として、背の高いテントはサイドウォールの立ち上がり角度が垂直に近くなり、立って歩ける室内有効面積が大きく居住性が高いです。が、引き換えに風の力を受けやすいので、耐風性能はシビアに問われます。スノーピークのテントのように、テント形状もサイドウォールの確度をなだらかにして風を受け流す流線型の形状のほうが圧倒的に良いです。コールマンのスクエアスクリーンタープのような、角があり四角い形状のものは、良く強風時に倒れたり形がひしゃげて中に居れないケースを良く見ます。

6. 通気性と機能性も重要なポイントです。通気性は換気の空気の流れに合わせ、きちんとベンチレーションが沢山確保されている(結露防止にも効果あります)こと。そして出入り口になるパネルのメッシュ化やフラップの開閉など、信頼性の高いメーカーなものほど作りこみと秀逸な設計がなされています。また、各種のパネル開閉部やシートの結束部、ファスナーの機能性(両開きになっていたり噛まない工夫がなされてたり)なども、長年使っていると重要なことが解って来るものです。

最後に、これらの事を鑑みると、本テーマであるファミリーキャンプには、比較的高価ですが

- スノーピーク
- 小川キャンパル
- コールマンのウェザーマスターシリーズ
- ユニフレーム

などのものをオススメします。これらのメーカーのものは、よほどのことがない限り、困ったり買い替えたりすることがないと思います。
安いものを買って、後で買い替えたくなる「買い替えリスク」のほうがよっぽど無駄なので。


同じカテゴリー(テント&タープについて)の記事画像
テント&タープについて(7):山岳テント
テント&タープについて(6):ツーリングテント
テント&タープについて(5):ワンポールテント・タープシェルター
テント&タープについて(4):2ルームテント
テント&タープについて(3):シェルター・スクリーンタープ
テント&タープについて(2):オープンタープ
同じカテゴリー(テント&タープについて)の記事
 テント&タープについて(7):山岳テント (2014-06-22 05:09)
 テント&タープについて(6):ツーリングテント (2014-06-22 05:07)
 テント&タープについて(5):ワンポールテント・タープシェルター (2014-06-22 05:05)
 テント&タープについて(4):2ルームテント (2014-06-22 05:00)
 テント&タープについて(3):シェルター・スクリーンタープ (2014-06-22 04:57)
 テント&タープについて(2):オープンタープ (2014-06-22 04:53)
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。
削除
テント&タープについて(8):選択の注意点
    コメント(0)